豚スラリーの簡便モミガラ堆肥調製法の施設の構造

 ローダーで切り返しする堆積型の発酵槽を使います。

 第一発酵槽は、堆積の高さが1.2m程度で、1日あたりに処理したいスラリーの12倍の容積が必要です。1日あたりに1m3を処理するのならば、
   1m3/日×12倍÷1.2m=10m2
の床面積となります。

 第二、第三発酵槽は、堆積高さが2m程度で、1日あたりに処理したいスラリーの21倍の容積が必要です。1日あたりに1m3を処理するのならば、
   1m3/日×21倍÷2m=10.5m2
の床面積となります。

 発酵槽は、保温効果を持たせることが重要なので、3方向をコンクリートブロックなどの厚みのある壁にしてください。

 それぞれの発酵槽には、排汁を回収する構造が必要です。排汁溜は、最低でも1日あたりに処理したいスラリーの容積が必要です。排汁は、第一発酵槽に上から散布するので、汚水ポンプを設置するか、もしくはバキュームカーで移送するなどの手段が必要です。また、スラリーにふん尿以外のこぼれ水や洗浄水が入っているならば、その分だけが余剰な排汁となります。これは簡易ばっ気して農地還元してください。


手前に排汁を出す場合の発酵槽の構造の例


奥に排汁を出す場合の発酵槽の構造の例


 随時堆肥がはけるとは限りませんので、別にでき上がり堆肥の保管庫を設けてください。この他に、モミガラや米ぬかなどの保管庫が必要です。

 モミガラの積み込みや、堆肥の切り返しはローダーで行うので、作業が容易に行えるだけの空間を確保してください。


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