株式会社モリプラント
生物脱臭方式 充てん塔（スクラバー）型活性汚泥脱臭法
九州支店技術営業部 原口策真
本 社 〒545-0011 大阪市阿倍野区昭和町2-3-3
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技術を参照できるURL：http://www.moriplant.co.jp/
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| (１)商品名 型式等の区分 |
充てん塔（スクラバー）型生物脱臭法 |
| (2)処理対象 | 密閉型発酵槽排ガス |
| (3)処理風量 | 40m3/分 |
| (4)施設概要 | 密閉式縦型発酵処理施設から発生する悪臭を捕集、誘引し、充てん塔（スクラバー）型生物脱臭法により連続的に洗浄脱臭する施設。 |
| (1)飼養畜種・飼養規模 | |||
| ①飼養畜種 | 豚 | 母豚600頭一貫経営（うち生後3ヶ月の子豚の2/3は近隣養豚場へ移して肥育）（密閉縦型発酵槽で堆肥化処理した臭気を対象） | |
| ②飼養規模 | 600 | 頭 | 母豚600頭一貫経営 |
| ③ふん尿量 | 48 | トン/日 | |
| (2)畜舎構造 | ウインドレス３階建てふん尿分離豚舎 | ||
| (3)畜舎面積 | 2,363 | m2 | |
| (4)堆肥化、汚水処理施設の有無 | |||
| ①堆肥化処理施設 | あり | （密閉縦型発酵槽）原料処理量3トン/日、施設面積30m2、発酵槽面積12m2 | |
| ②汚水処理施設 | あり | （連続式活性汚泥法）汚水処理量48m3/日、施設面積112m2 | |
| (5)施設所在地 | 大阪府 | ||
(1)フローシート
| (2)主機となる設備 | 吸気ファン、ミストキャッチャー、生物脱臭塔、循環槽、原水槽、曝気槽、沈殿槽 | |||
| (3)施設設置年月日 | 1992年4月 | |||
| (4)処理対象 | 密閉型発酵槽排ガス | |||
| (5)施設のシステム構成 | 本施設は、フローチャートに示したように、密閉縦型発酵槽から発生する臭気を、ダクトを介して吸気ファンで強制吸引して、ミストキャッチャー及び生物脱臭塔で処理した後、大気に放出する構成になっている。ミストキャッチャーでは、清水による冷却洗浄で臭気ガスの温度を下げ、ミスト及びダストを除去する。また、生物脱臭塔では、アンモニア、アミン類、低級脂肪酸及び硫黄化合物を含んでいる悪臭ガスを、尿汚水処理用の活性汚泥中の微生物を循環させて除去しており、循環液のpH調整にポリ鉄を供給している。循環液に溶解あるいは吸着した臭気は、尿汚水処理用の活性汚泥微生物によりばっ気槽で酸化・分解される。 | |||
| (6)付帯設備 | 該当しない。 | |||
| (7)施設の特徴 | ||||
| ① | 水に対する溶解度が高いアンモニアや低級脂肪酸などの悪臭物質を粉じんと共に低コストで除去できる。 | |||
| ② | 活性汚泥を用いた浄化処理設備を有している農場で有効な方法である。 | |||
| ③ | 縦型発酵装置から排出される臭気はアンモニア濃度が著しく高く（1000ppm程度）､活性汚泥液のｐＨが上昇して微生物活性に影響を及ぼすため酸性の凝集剤（ポリ鉄）を添加してｐＨの上昇を防ぎ、安定的な脱臭効率の維持を図っている。 | |||
| ④ | 循環槽内のｐＨセンサーと凝集剤添加ポンプを連動させているので、日常の管理作業は見回り、確認程度である。 | |||
| (8)処理能力 | ||||
| ① | 計画処理風量 | 40m3/分 | ||
| ② | 計画運転時間 | 24時間/日 | ||
| (9)処理性能 | ||||
| ① | 脱臭排ガス処理目標 | 代表臭気成分アンモニア（最大濃度1,000ppm）を90％程度除去（排出口） | ||
| (10)施設設置面積 | 約28㎡（脱臭施設のみ） | |||
| (1)施設の稼動実績 | ||||
| ①実稼動処理風量 | 40 | m3/分 | ||
| ②稼動時間 | 24 | 時間/日 | ||
| ③年間稼動日数 | 365 | 日/年 | ||
| (2)施設の運転にかかわる日常作業量 | ||||
| ①常勤者 延べ時間 | 延べ | 0.5 | 時間/週 | （1人×0.5時間以下/日×1日/週） |
| ②非常勤者 延べ時間 | 延べ | 0 | 時間/週 | |
| (3)残渣の発生量とその処理 | 0 | トン/年 | ||
| (1)処理施設の建設費 （土木建築、設備機器） |
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備考 |
| 施設建設費 | 15,400 | 千円 | |
| (2)年間処理経費 | |
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| ①施設の減価償却費 | 876 | 千円/年 | （土木建築20年､設備15年耐用） |
| ②維持管理費の合計 | 1,370 | 千円/年 | （電力費、薬剤費） |
| ③年償却費と維持管理費の合計 | 2,246 | 千円/年 | |
| ④製品販売収入 | 0 | 千円/年 | |
| ⑤年間処理経費合計 | 2,246 | 千円/年 | （年償却費+維持管理費-販売収入） |
| (3)処理経費原単位等 | |
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| ①ふん尿処理量1トン当たり | 128 | 円/トン | |
| ②出荷豚1頭当たり | 187 | 円/頭 |
| (1) | 計画段階で、脱臭対象施設の調査の他に、周辺環境（建物の形状や地形等）や地域特性（気象条件等）を十分に調査して、方式の採用を検討する必要がある。 |
| (2) | 活性汚泥混合液中の粗大固形物や豚毛等は、水中ポンプや脱臭塔内の散布ノズルの目詰まりの原因になるので、事前に極力除去しておく必要がある。 |
| (3) | 管理の確実性と省力化のため、活性汚泥混合液のｐＨセンサーと凝集剤の添加量を連動させたほうが良い。 |
| | 畜種 | 飼養規模 | 施設所在地 | 設置年度 | 備考 |
| (1) | 実績該当 なし |
| (1)適用可能畜種 | 全畜種 | 乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏、ブロイラー、すべての畜種の畜舎、堆肥舎等から発生する臭気に対応可能。 |
| (2)畜産以外の適用可能原材料等 | 食品産業、飲食店、生ごみ処理等でアンモニアや低級脂肪酸などを含んだ臭気に対応可能。 | |
| ① | 豚ふんの密閉縦型発酵槽の臭気ガスを、スクラバ－方式による活性汚泥脱臭塔で処理する方式である。活性汚泥処理施設と併設し、この活性汚泥を脱臭塔の循環水として用い、臭気成分を生物分解する方法である。 |
| ② | 処理対象ガスのアンモニアが1,000ppmと非常に高濃度である。活性汚泥とポリ硫酸鉄により約90%のアンモニア除去を得ているが、処理臭気のアンモニアは100ppm程度残存しており、周辺環境が厳しい場合はさらに低濃度化する必要がある。 |
| ③ | 施設はスクラバ－方式で比較的コンパクトにまとまっており、運転管理もほぼ自動化が可能である。 |
| ④ | 活性汚泥施設との連携であるため、吸収したアンモニアが汚水処理の窒素負荷の増加につながる。このため、設計時に汚水処理施設との整合性をとり、処理機能の低下等がないかどうか確認が必要である。 |
| ⑤ | 脱臭処理コストは普通程度である。本方式は活性汚泥処理施設が設置されている場合に適応できる。 |
| 評価年月日 |
 脱臭塔全景 |
 生物脱臭塔 |
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 脱臭設備設置前 実験装置 |