固液分離技術の事例紹介と評価

[ 固液分離機 ]

1. 固液分離機の概要(企業からの情報に基づき作成したものである)

企業名

伊藤忠林業株式会社、アムコン株式会社

分離機の機種

多重板型スクリュウプレス(ヴァルート方式)

使用区分

余剰汚泥および原水スラリー脱水

問い合わせ先・担当者

伊藤忠林業株式会社 水処理事業部営業部 衛藤昭彦
〒107-0061 東京都港区北青山2丁目12番16号 北青山吉川ビル6階
TEL:03-3497-8379 FAX:03-3497-8376
技術を参照できるURL:http://www.itcringyo.com/
お問い合わせ:mizu@itcforestry.co.jp

アムコン株式会社 横浜本社・技術研究所
〒223-0057 神奈川県横浜市港北区新羽町1926
TEL:045-540-8585 FAX:045-540-8588
お問い合わせ:volute@amcon.co.jp

概略フローと構造

@汚泥貯留槽より
Aサービスタンク内部
B計量槽
C凝集混和タンク
Dヴァルート本体
E背圧板・ケーキ出口

分離機の特徴

  1. 小規模施設にも対応。
  2. 目詰まりしないセルフクリーニング機構なので、洗浄水はごく少量。
  3. 全自動無人運転が可能な上、点検事項が少なく維持管理が容易。
  4. 全ステンレス製で、耐蝕性抜群一部配管は塩ビ使用。
  5. 含水率85%以下、SS 回収率96%以上。
  6. 駆動部は低回転のため、騒音・振動はほとんど無し。
  7. 汚泥移送ポンプ、薬注ポンプなどの制御回路を脱水機操作盤内に標準装備。
  8. 小容量から大容量まで豊富な各種能力の機種揃え。
  9. 目詰まりしないセルフクリーニング機構。
  10. モーター数、パーツの種類が少なくメンテナンスが容易で低コスト。

設備の主な仕様と性能

原料水分:99.5 〜 98%
型 式 処理量 機械寸法(mm) 所要動力 スクリュウ仕様 本体価格(運賃別)
kg・DS / hr 長さ 高さ (kw) 直径(mm)×本数 (税・別)千円
EC −101 3 〜 5 1,745 700 1,540 4.65 φ 100 × 1 3,780
EC −102 6 〜 10 1,745 900 1,540 4.70 φ 100 × 2 4,780
EC −103 9 〜 15 1,830 1,100 1,540 4.75 φ 100 × 3 5,780
EC −104 6 〜 10 1,755 700 1,540 4.70 φ 130 × 1 4,780
EC −105 12 〜 20 1,755 900 1,540 4.80 φ 130 × 2 6,780
EC −107 18 〜 30 2,490 1,170 1,730 4.45 φ 200 × 2 10,980
EC −109 36 〜 60 2,670 1,770 1,730 2.70 φ 200 × 4 14,980
EC −111 54 〜 90 2,450 2,120 1,845 3.10 φ 200 × 6 18,980
EC −112 72 〜 120 2,820 3,080 1,730 4.65 φ 200 × 8 22,980

導入実績等

  1. 養豚、1,000 〜 30,000頭(肉豚換算)、 1999 〜 2003年、21件

導入に当たっての適応性と留意点

  1. 異物(ボルト、砂等)の混入があると故障の原因となるので注意が必要。
  2. 原料性状の大幅な変動があると、脱水性能が変化することがある。
  3. 汚泥処理の場合、高分子凝集剤を使用した脱水となる。

2. 評価結果(評価委員会による評価結果)

総合評価

  1. ふん尿汚水と汚泥の兼用分離機であり、所要動力が小さいのが特長。
  2. 価格は普通程度である。
  3. 処理性能は不明な部分があり、現場テストによる確認が必要である。

評価チャート

評価年月日