固液分離技術の事例紹介と評価
[ 固液分離機 ]
1. 固液分離機の概要(企業からの情報に基づき作成したものである)
企業名
株式会社ヘリオス
分離機の機種
多重円板型分離機
使用区分
汚水用及び汚泥用
問い合わせ先・担当者
技術課 金井健
〒101-0046 東京都千代田区神田多町2-9-2 神城ビル5F
TEL:03-3258-1541 FAX:03-3258-1544
技術を参照できるURL:http://www.kk-helios.co.jp
お問い合わせ:ホームページから
概略フローと構造

分離機の特徴(汚水及び汚泥用)
- 原料の水分が94%以上の流動性のある汚水であれば固液分離できる。
- 搾汁した固形物の含水率は80 ± 5%程度である。
- 汚水供給ポンプ作動範囲の水分であれば、連動により自動運転が可能。
- 畜舎汚水及び余剰汚泥など性状の異なる汚水でも固液分離が可能。
- 目詰まりしないろ体の採用により、能力低下がない。
- 固液分離部が密閉され、ろ体の回転は極低速なので、臭気・騒音・振動の発生、液の飛散がなく快適な作業環境を確立できる。
- ろ布類を使用しないので消耗部品が少なく、極低速回転のろ体は摩耗も殆どないため、経済的。
- 運転開始前の予備操作、調整などが必要なく、連続自動運転が可能。
設備の主な仕様と性能
(汚水及び汚泥用)
型 式 |
動 力 |
処理能力 |
分離固形物水分 |
SS回収率 |
価 格 |
SK 250UPE |
5.05kW |
15 s DS / hr |
80 ± 5% |
96 ± 2% |
800 万 |
SK 500UPE |
6.00kW |
30 s DS / hr |
80 ± 5% |
96 ± 2% |
1100 万 |
SK 750UPE |
8.85kW |
45 s DS / hr |
80 ± 5% |
96 ± 2% |
1300 万 |
SK1000UPE |
8.85kW |
60 s DS / hr |
80 ± 5% |
96 ± 2% |
1500 万 |
導入実績等
- 豚舎汚水及び汚泥の分離102 件
- 乳牛舎汚水の分離1 件(平成16 年1 月8 日現在)
導入に当たっての適応性と留意点
- 砂、し渣等異物の混入は機械の故障原因になるので、異物の投入は避ける。
- 汚水及び汚泥の固液分離には、適正な凝集剤の選定が必要である。
- 原料の水分が94%以下では、凝集汚泥が凝集装置から固液分離部への移流口を閉塞させるなどの不都合を生じることがあるため、94%以上が適切である。
2. 評価結果(評価委員会による評価結果)
総合評価
- 主に余剰汚泥の脱水を目的とした分離機である。
- 円板体によるしゅう動ろ過構造のため、砂等異物の混入による損耗が大きいので注意が必要。
- 分離には凝集処理が必要。価格はやや高いが処理量が比較的多い場面では有利。
評価チャート
