固液分離技術の事例紹介と評価

[ 固液分離機 ]

1. 固液分離機の概要（企業からの情報に基づき作成したものである）

企業名

株式会社モリプラント

分離機の機種

スクリュープレス

使用区分

汚水用及び汚泥用

問い合わせ先・担当者

本社技術部　上中　保
〒545-0011　大阪市阿倍野区昭和町2-3-3
TEL：06-6627-2381　FAX：06-6627-2385
技術を参照できるURL：http://www.moriplant.co.jp/
お問い合わせE-mail：info@moriplant.co.jp

九州支店技術営業部　原口　策真
〒899-5215　鹿児島県姶良郡加治木町本町171
TEL：0995-63-9393　FAX：0995-63-9394
お問い合わせE-mail：info@moriplant.co.jp

設備の概略フローと構造

1.　固液分離技術の方式名称

スクリュープレス型固液分離機

2.　製品名、型式

MEセパレータ　ドライエース　ME-200DAN型

3.　処理対象材料

メタン発酵前処理、汚水及び汚泥処理 　

4.　導入が想定される場面

メタン発酵の前処理、畜舎排出汚水や汚泥の固液分離

5.　概略構造等

当該分離技術の新規性と特徴

1.　従来機種の型式・名称（従来機種の改善・改良・仕様変更等の場合）

�@	従来機種の型式・名称：ドライエース ME-200DA型
�A	従来機種の改良点：磨耗しやすいスクリュー最終羽根部分を本体から分離し、耐摩耗性合金を採用して耐久性を高めた。 さらに最終羽根の中でも特に磨耗の可能性が高い部分には、局所磨耗対策として交換可能なセラミックチップ（オプション）を採用した。

2.　技術の新規性

�@	最も磨耗しやすいスクリュー先端部分に耐磨耗合金やセラミックを使うことで耐久性が格段に向上した。（実証研究では従来品の約5.3 倍の長寿化を確認）
�A	スクリューを分割型にして、磨耗しやすい先端部分だけを交換できるようにしたことで、スクリューの交換費用を従来品の1/3に削減した。

　

3.　技術の特徴等

�@	水分90％以上の流動性の汚水であれば分離が可能である。
�A	搾汁した固形物の水分は60〜75％が得られる。
�B	カッティング機構の付いたスラリーポンプと連動して自動運転が可能である。
�C	磨耗しやすいスクリュー先端部分は耐摩耗性合金仕様で、さらにその先頭部分には局所磨耗対策として交換可能なセラミックチップ（オプション）も付けられ、いずれも交換可能である。
�D	ストレーナの目詰まり防止に水洗浄機能が付いている。
�E	材質はモーター以外すべてステンレス製である。
�F	コンパクトで構造がシンプルなので、専門技術・特殊工具が無くても簡単に分解整備ができる。

主な仕様と性能

1. 分離機の種類：スクリュープレス
2. 分離助剤の要否：脱水助剤は基本的に使用しない。 　
3. 性能と仕様

価格、交換部品等

導入に当たっての留意点

1. 水分が低い場合、分離処理水等により水分を90％以上に調整する必要がある。
2. 鉄片等の異物が混入すると故障の原因になるので、注意が必要である。

納入実績

応募技術の適用可能畜種および畜産以外の適用可能原材料

1.　適用可能畜種

乳用牛、豚等、水分90％以上のふん尿汚水の固液分離に対応可能。

2.　畜産以外の適用可能原材料等

水分90％以上の各種汚水の固液分離に対応可能。

2. 評価結果（評価委員会による評価結果）

総合評価

1. 磨耗の激しいスクリューの先端部分をアタッチメント方式により交換することが出来る構造になっている。この先端部分は特殊鋳鉄製で耐久性を高めている。
2. 酪農汚水はもちろん養豚汚水にも砂様物質の混入があるが、このような汚水でも処理できる特徴を有している。
3. 設置の容易さおよび設置面積等は固液分離装置としては標準的な装置である。 　
4. スクリューの先端部分がアタッチメントで取り外し可能であり、維持管理は比較的容易である。 　
5. 設備コストは普通程度であるが、アタッチメントの交換により機械の耐久性は長く経済的といえるが、長期使用の検証が必要である。

評価チャート

固液分離設備全景		固液分離機
固液分離機、脱水ケーキ		分離ケーキ