三菱樹脂株式会社
生物膜法(接触ばっ気法)
パーラー排水
三菱樹脂株式会社 平塚事業所 タンクグループ 山崎輝明
部署代表者名:村田有二
〒254-8614 神奈川県平塚市西真土 2-1-35
TEL:0463-22-8073 FAX:0463-55-9450
お問い合わせE-mail:yamazaki.teruaki@mb.mpi.co.jp
4.技術の新規性と特徴
@ | 新規性 |
・ | 廃棄乳が処理可能であり、また冬季でも外気温の影響を受けない。 |
・ | 設備の小型化が出来、余剰汚泥が僅少であることなどによりメンテナンスが容易である。 |
・ | 水槽類はFRPパネルタンクを使用しているので、現地組み立て、解体が可能である。 |
A | 特徴 |
上記の新規性の項目に対応して下記の特徴がある。 | |
・ | 浄化効率が安定している。 |
・ | イニシャルコスト、ランニングコストが低減できる。 |
・ | 移設、増設が容易である。また、短期間で設置が可能である。 |
5.技術の適用範囲
・ | 寒冷地における廃棄乳を含むパーラー排水処理に有効である。また、一般の有機性排水処理にも適用できる。 |
・ | 有機性排水処理設備から発生する余剰汚泥の減容化にも応用可能である。 |
1. | 汚水処理施設の設置年月 |
2007年7月 | |
2. | 汚水処理施設の処理能力および実処理量 |
処理能力:4.5m3/日、実処理量:4.5m3/日 | |
3. | 処理対象汚水 |
パーラー排水(搾乳関連機器の洗浄水、搾乳場所の洗浄水、搾乳排水など)及び廃棄乳 | |
4. | 汚水処理施設の設置面積 |
施設設置面積:約60m3/日 | |
5. | 施設の運転にかかわる作業量 |
運転管理の作業量:非常勤0.3時間・人/週 | |
6. | 処理水の放流先(処理水放流の場合) |
ポンパンケチン川 | |
7. | 堆肥化施設併設の有無(分離固形物、余剰汚泥の処理) |
堆肥化施設の有無:あり、スクリーンの分離固形物の受け入れを行う。 ばっ気槽で発生する余剰汚泥は僅少のため引き抜きは行わない。 |
|
8. | その他必要な付帯処理設備 |
特になし。 |
排出汚水量・BOD量 | |
1. | 排出汚水量 |
4.5m3/日 | |
2. | 家畜1頭1日当たりの汚水量 |
30L/頭・日 | |
3. | 排出汚水のBOD濃度と負荷量(1頭1日当たりのBOD量) |
6000mg/L、27kg/日 (180g/頭・日) | |
4. | 希釈の要否 |
希釈は不要である。 | |
5. | 放流先の要否 |
公共用水域に放流する。また、必要に応じ一部を液肥にも利用可能。 | |
6. | 処理性能(設計値) |
@流入水BOD6000mg/L、A処理水BOD160mg/L以下(性能保証値) | |
BBOD除去率 97.3% | |
7. | 槽容量と設置面積 |
@汚水1m3/日当たりの槽容量:13.8m3(13.8Q) | |
A汚水1m3/日当たりの設置面積:13.3m2 |
ばっ気槽流入水量:4.5m3/日 | ||||
BOD容積負荷量:0.48kg/m3・日 | ||||
ばっ気槽投入汚水 | 活性汚泥処理水 | 除去率% | 排水基準値 | |
BOD mg/L | 5,000 | 22 | 99.6 | 160 |
SS mg/L | 2,200 | 19 | 99.1 | 200 |
T‐N mg/L | 71 | 47 | 33.8 | - |
T‐P mg/L | 31 | 23 | 25.8 | - |
1. | 建設費の合計 18,600千円 |
減価償却費 | |
a. | 土木・建築費(D×0.9÷15年)108千円/年 |
b. | 設備費 (E×0.9÷7年)2160千円/年 |
2. | 年償却費合計 2,268千円/年 |
3. | 維持管理費の合計 667千円/年 |
年間処理経費 | |
4. | 搾乳牛1頭当たりの経費 2,935千円÷150頭=19.6千円 |
5. | 10年スパンの主要な定期点検、交換部品等 |
機器 | 点検・交換 | 点検・ 交換頻度 |
点検・交換 費用(概算) |
耐用年数 | 員数 | 本体価格 |
ポンプ類 | 点検・交換 | 2年 | 5万円 | 3年 | 1 | 10万円 |
散水設備 | 交換 | 2年 | 5万円 | - | 1 | 5万円 |
スクリーン | 点検 | 1年 | 5万円 | 5年 | 1 | 80万円 |
微生物投 入機 |
点検 | 1年 | 5万円 | 5年 | 1 | 150万円 |
1. | 安定した性能を得るためには、廃棄乳の投入は処理水量の10%以内とする。 |
2. | 処理装置の維持管理は一般の酪農家では無理であるので、メンテナンス会社と維持管理契約を取り交わすことが必要である。 |
畜種 | 規模 | 納入年次 | 件数 | |
@ | 養牛 | 150頭 | 2007 | 1 |
(1) | 適用可能畜種 乳用牛、肉用牛などの畜舎汚水に対応可能。 |
(2) | 畜産以外の適用可能原材料 各種有機性排水に対応可能。また、有機性排水処理設備から発生する余剰汚泥の減容化に適用可能。 |
1. | パーラー排水の処理施設で、固定式の接触材を用いた生物膜法による安定処理に配慮した処理施設といえる。 |
2. | 排水にはふん尿と廃棄乳の全量が投入されて汚水濃度が高い設定条件であるが、処理の不安定化や性能低下が危惧されるので廃棄乳はできるだけ投入しない運転管理が必要である。廃棄乳は濃度が高いので堆肥に混合して処理する方法が望ましい。 |
3. | 処理施設はFRP製タンクを改造された処理施設でコンパクトされている。 |
4. | 日常管理の作業は、固液分離汚泥の処理くらいで、タイマー制御によりほぼ自動運転に設定されている。 |
5. | 処理経費は、高濃度処理の条件であるが平均的な処理経費である。 |
評価年月日 | 2009/11/17 |
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