臭い成分の消失と水分を蒸発させる


 一次発酵では、微生物が臭いの原因になる易分解性有機物を急速に分解します。この分解過程では60℃以上の高温発酵が1か月程度持続します。この処理によって、ふん臭などの悪臭成分が消失し、水分が蒸発してサラサラとした性状になります。

 この状態でも、施用時期や作物によっては、農地に散布することができますし、肥料成分も多く残存しています。しかし、より取り扱いの良い、作物に対して安全な堆肥にするためには、次に二次発酵処理をします。

 二次発酵では、一次発酵で易分解性有機物を使い果たしているので、あまり発熱しなくなります。温度が下がるので、働く微生物も変化し、木質などに含まれる分解しにくい成分が徐々に分解されて行きます。こうして、腐熟の進んだ良質の堆肥に仕上がります。


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