空隙率を高めて、堆肥原料の中に空気が流れ込むようにすることが大切です。
→容積重は実用的な指標
空隙率を高めても、空気が入り込めるのは、堆積した堆肥の表面から30cm程度までです。開放型の堆肥舎ならば、自動的に機械が撹拌してくれますが、堆積型の堆肥舎の場合は、ショベルロ−ダなどで1週間に1〜2回切り返しを行って、堆肥全体に空気が行き届くようにします。
堆積発酵槽などへ、ブロワ−で通気する場合は、畜種や発酵段階によって通気量を加減する必要があります。豚ふんや鶏ふんは、200〜300L/m3・分程度で良い発酵が進みます。牛ふんは、易分解性有機物が豚ふんや鶏ふんにくらべて少なく、微生物の酸素消費速度が低いので、通気量は100L/m3・分程度で良いです。通気は強ければ良いというものでもなく、強すぎると電気のムダですし、温度を下げてしまうこともあります。
一次発酵に対して二次発酵は分解速度が遅いため、微生物の酸素消費速度が低いので、通気量は50L/m3・分以下でもよく、発酵温度等の状況を見ながらこまめに調整すると、電気料金が節約できます。
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