副資材が不足する場合は、戻し堆肥を利用したり、乾燥施設で原料を乾燥させたりすることが行われています。これとは別に、少ない副資材でも、高い発酵温度を得られる方法があります。
それは、分解が始まるとその熱で乾燥が進むことを利用した、時間差処理で副資材の使用量を減らす方法です。例えば、乳牛ふんに対し、重量でその6分の1のオガクズしか準備できないとき、そのまま混合したのでは、十分な温度上昇が見られません。そこで、牛ふんの3分の2だけ副資材を混ぜて発酵させます。これで温度が上昇すれば、10日ほど経過して乾燥してきたところで、残りの3分の1を混合すれば、全量を高温発酵させることができます。
戻し堆肥方式の変形とも、前処理としての予備乾燥法の応用とも言えるこの方法は、極端に副資材の量を減らせるものではありません。手間も多少かかりますが、よい発酵状態を体験すると、作業意欲や、副資材確保の意欲も増すものです。
発酵がうまくいっているかどうかモニターするのが大切です。温度計測は、有効な手段です。
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